生産と輸入

 わが国におけるLPガスの供給を大別すると、石油精製・石油化学工業等で生産される国内生産分と、輸入分に分けられる。供給量は、国内生産分が23%、輸入分が77%である。
 国産LPガスは、石油製品の生産過程で副生される。それを液化したものがLPガスである。精油所や石油化学工場で生産、回収されている。
 輸入LPガスはサウジアラビアをはじめ、クウェート、アブダビ等の中東地域やオーストラリア、カナダ、インドネシアで原油や天然ガスの生産時に随伴ガスとして回収したり、精製時の副生ガスを回収しているもの。これを積出港に設置された液化工場で低温液化し、専用の低温LPガスタンカーで日本の各輸入会社の輸入基地に運び、低温タンクに貯蔵される。
貯蔵と輸送


  石油精油所、石油化学工場等のタンク設備基地や輸入基地を一次基地という。
 一次基地のLPガスは、沿岸航行用の高圧LPガスタンカー等に積み込まれ、 二次基地(元売業者の中継基地)に出荷される。

 また、一部はタンクローリーにより特約店(卸業者)の三次基地や工業用大口ユーザーに向けて出荷される。
 三次基地は充填所または配給基地と呼ばれ、 ここで可搬容器(500s、50s、10s等)に充填し、 小売業者や家庭用、業務用等のユーザーに配送トラックで出荷される。
 また、平成9年度より法改正により三次基地より 小型ローリーで小口工業用、業務用等のユーザーに配送可能となった。(新バルク供給)